検診・ワクチン
HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)
HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)
【お知らせ】HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)について
12歳~16歳(小学6年生~高校1年生相当)の女子が定期接種の対象となっております。 これに加え、2022年4月より、平成9年度~平成17年度に生まれた方にも対象が広げられ、 定期接種と同条件(無料)にてキャッチアップ接種を受けていただけます。さらに、2023年4月より、4価ワクチン/9価HPVワクチンが、定期接種とキャッチアップ接種で無料で受けていただくことができるようになりました。 なお、初回の接種年齢が15歳未満の場合、接種回数は2回となります(通常3回接種)。港区に限らず、東京23区内に在住の方は、定期接種もキャッチアップ接種も当院で接種いただけます。接種券のない方は、各自治体にお問い合わせの上、ご来院下さい。また、男性の方にも、4価ワクチン/9価ワクチン(自費)も取り扱っております。ご相談だけもお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
HPVとは
HPVとは、human papilloma virus、ヒト・パピローマウイルスであり、子宮頸がんの原因ウイルスです。
HPVは200種類以上あり、性交渉によってうつります。性活動を行う女性の80%以上が50歳までにHPVに感染すると言われており、最初の男性パートナーからの女性のHPV感染率は1年で28%、3年で50%との報告もあります。ただ、感染したら必ず子宮頸がんになるわけではありません。
HPVに感染してから最初の1-2年で約90%の方が、HPVが検出感度以下に下がります。しかし、約10%の方が持続感染し、その中で年単位を経て、浸潤がんへ進展していく方がいらっしゃいます。
HPV感染は、生殖年齢によくみられ、日本人女性の約1200万人がHPV DNAのキャリアである可能性を示唆している報告もあります* 論文)。
HPVの検査には、ハイリスクHPV検査(一括検査)とタイピング検査の2種類があります。ハイリスクHPV検査とは、子宮頸がんの原因となる約15種類のハイリスクHPVのいずれかに陽性であるかどうかを調べるものです。これに対して、タイピング検査とは、HPVのどの遺伝子型が陽性か、重複感染も含めて、詳細な情報を得ることができる検査です。
HPV検査には、結果のバラつきが小さいことや中等度異形成(CIN2)以上の病変検出感度が高く、見逃しがほとんどないといった長所が言われています。国外先進諸国では、スクリーニングの現場におけるHPV検査の導入が進んでおります。
また、HPVのタイプにより、中等度異形成(CIN2)以上への進展の相対リスクが異なり、HPV16、HPV31、HPV18、HPV35の順に高いと報告されています*論文)。
わが国では、子宮頸がんの細胞診の検査で、ASC-USと診断された場合とCIN2/3の治療後に対するハイリスクHPV検査(一括検査)、そして、精密検査でCIN1やCIN2と診断された場合のタイピング検査が保険診療の適応となっております。
ご心配なことがある方は、遠慮なくご相談下さい。
HPV感染持続率

なお、このHPVは、子宮頸がんだけでなく、中咽頭がん、外陰癌、肛門癌などの原因にもなり、男性にとっても重要なウイルスです。
HPV関連疾患と主な原因HPV型

World Health Organization. International Agency for Research on Cancer. IARC Monographs on the Evaluation
of Carcinogenic Risks to Humans. Volume 90. Human Papillomaviruses. 2007.
HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)とは
HPVの感染を防ぐのが、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)です。
4価ワクチン、9価ワクチン
HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)には、2価ワクチン、4価ワクチン、9価ワクチンがあります。
日本における子宮頸がんのHPV型分布
4価HPVワクチンは、HPV16/18型を含むことで子宮頸がんの原因となるHPV型の65.4%をカバーする
9価HPVワクチンは、アジア人に特に感染が多くみられる2)HPV52/58型を含むことで、88.2%をカバーする

【対象】 日本人女性で組織学的にICC(浸潤性子宮頸がん)と診断された症例のうち単感染として検出された306例
【方法】 多施設より提供された1990~2017年の検体から、PCRでHPV遺伝子の検出および型判定を行った。
1) Sakamoto J et al. Papillomavirus Res. 2018; 6: 46-51. より作図
2) Serrano B et al. Infect Agent Cancer. 2012; 7: 38-50.
一般的な接種スケジュール

HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の料金
2023年(令和5年)4月1日より、9価のHPVワクチン(シルガード9)が、定期接種になりました。
自治体から送られてくる予診票を、接種当日お持ちください。
4価のHPVワクチン(ガーダシル )は、2020年12月に男性にも適応が追加されております(自費)。男性の方も遠慮なくご相談下さい。
※説明料・診察料が含まれます。
9価HPVワクチン(シルガード9) Q&A
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●低用量ピルの副作用服用開始1~2ヶ月は下記のような副作用が出る場合があります。 多くの方は、1~2ヵ月で副作用が出なくなりますが、副作用がつらい場合は、お気軽にご相談ください。 ピルの種類を変更するなど、検討いたします。 [副作用] 吐き気 だるさ・倦怠感 不正出血 頭痛 微熱 乳房が張る むくみ など
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●低用量ピルと血栓症リスク低用量ピルを服用している女性は、血栓症になるリスクが少し高くなると報告されています。 安全に低用量ピルを服用していただくために、定期的な受診・検査をお願いしております。 以下のような症状が現れた場合は、すぐに当院へご連絡いただくか、お近くの病院をご受診ください。 [血栓症の症状] 急激な腹痛や胸痛、頭痛 急激な視力障害や言語障害 ふくらはぎの痛みやむくみ、発赤 手足のしびれ など
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●血栓症リスクが高く注意が必要な方血栓症リスクが高い方には、問診や血液検査の結果などをふまえて、低用量ピルの服用が可能かどうか、ご案内しています。 [血栓症リスクが高く注意が必要な方] 肥満(BMI30以上) 40歳以上 喫煙者 高血圧の方 片頭痛持ちの方 血栓症のご家族がいる方 安静が必要な手術予定の方 長時間動けない方

HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)についてのご相談だけでもお受けしております。遠慮なく、ご相談下さい。